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アブサンとは何ですか?
アブサンとはハーブリキュール(薬草酒)の一種でニガヨモギ(ワームウッド、学名はArtemisia absinthium)を主原料とし、他にアニスシード、ヒソップなどのハーブから作られる酒です。独特な味と香りがあり、加水すると透明だった液体が白く変わる、ユニークな特徴を持っています。 18世紀末に薬として誕生し、それから約100年以上のあいだ親しまれてきました。原料のワームウッドは昔からフランスの東部ポンタルリエや、スイスのヴァル・ド・トラヴェール地方で育てられていることから、この2つの地域が伝統的なアブサンの発祥の地とされています。また、良質なアブサンは、人工甘味料、砂糖、着色料を加えずに製造されています。
アブサンはパスティスとはちがうのですか?
パスティスはアブサンと類似しているところはありますが、一般的に考えられているのとは違います。ペルノリカールのようなほとんどのパスティスは、スターアニスが主原料です。(アブサンの主原料であるワームウッドは使用されていません)アルコール度数は40%ほど。さらに、加糖され、アブサンでは使用されない多くのハーブやスパイスも原料として使われています。ベースアルコールにもハーブのエッセンスが加えてられています。実は、パスティスはアブサンが禁止になった時に、アブサンの代替品として作られた商品であり、パスティスはアブサンに似せて作られたお酒であるのです。製造工程も原料も違うことからわかるように、ほんもののアブサンとは全く異なるフレーバーを持っています。
アブサンはドラッグなのですか?
アブサンを飲んでトリップしたり、幻覚が見えたり、耳を切ったりなど・・・お酒で酔っているとき、通常しないことは起こりません。唯一、中毒性の起こりえる原因としては、アルコール 含有量によるものでしょう。アルコールそれ自体をドラッグと分類するのであれば、アブサンが特別ドラッグであると区別されるような要素はありません。その他のアルコールと同じです。アブサンにまつわることでよく言われる、幻覚が見えるアブサン中毒者の話は、急性アルコール中毒の禁断症状によるものです。(アルコール中毒幻覚症、振戦せん妄(Delirium tremens))原料のフェンネルなどが穏やかな刺激性を持ちますが、過去、現在にいたるまで、(*ほんものの)アブサンが幻覚を誘発したりすることはありません。
アブサンに含まれている”ツヨン”とは何ですか?
ニガヨモギ、ヨモギ、セージなど、様々な植物に含まれる特有の精油成分です。スパイスとして有名なコリアンダーやタラゴンにもツヨン成分があります。(まめ知識として、ラルフ・ローレンの香水「サファリ」や、ヴィックス・ヴェポラップ」にもツヨンが含まれているそうです)ツヨンには、独特の苦みがあり、薬用酒の効能を担っています。1975年に、マリファナの主成分THCに似た化学構造を持っているとの報告がされていますが、それはおそらくツヨン分子がTHCと同じくレセプター(受容体)と脳で相互作用が起きることからの憶測であるようです。このような考えは、その時代のサブカルチャーなどに支持され継承されてきました。1978年には、この理論は科学的に立証されないことが証明されていますが、アブサンを危険な飲み物にしたい欲望を持つ人々により今にまで至っています。最近の研究では、アブサンが含む「アルファツヨン」は、脳においての認識機能の向上が認められるという結果が出たそうですが、過度な摂取をすると有毒であるのは確かなことです。しかし、アブサンを飲むことで摂取するには、心配することはまったくありません。蒸留するプロセスで残るツヨンは少量であるからです。大量に飲んだとしても、ツヨンによる影響が出る前にアルコール中毒になってしまうでしょう。
火をつける飲み方がいいのですか?
映画で有名になったアブサンに火をつける飲み方は、アブサンの歴史の中には存在しません。見た目は派手でおもしろそうに見えますが、火をつけることによって、繊細なハーブのフレーバーを殺してしまい、ただの焦げたマシュマロのような味になってしまいます。アブサンの無駄遣いといってもいいでしょう。アブサンの歴史について知っている人は、火をつけてアブサンを飲むことはしません。シャンパンのボトルを降ってから飲むのと同じことです。そもそもアブサンは高アルコールのお酒ですから、火をつけること自体が危険で、実際、怪我をした人々もいます。
チェコのアブサンはどうなのですか?
ターコイズグリーン、ネオングリーン、真っ赤、そして黒色・・・。「チェコアブサン」または「ボヘミアアブサン」、「現代のアブサン」などなど様々な呼ばれ方をしていますが、名前にかかわらずそれらのアブサンは、ほんもののアブサンには似ても似つきません。それはチェコ産のアブサンが良くないのではなく、ドイツ産、スペイン産、ブルガリア産、オーストリア産などにもあります。これらの国でも良質なアブサンを生産していますが、アブサン人気に便乗した企業が生産するものは、着色され、香り付けされた、ただのウォッカであると言えます。
どのようにして飲むのですか?
アブサンドリップ(伝統的な儀式)
アブサンはとてもシンプルな飲みものです。アブサンファウンテンを使用するか、もしくはカラフェで1滴1滴冷えた水を加えていきます。グラスの上にはアブサンスプーンを置き、スプーンのうえに角砂糖をのせて、そのうえから水をポタポタとたらしていきます。アブサンと水の比率は、1:3~5がおすすですが、自分の好みの濃さや甘さを見つけてください。アブサンの原料となっているいくつかのハーブのオイルは、蒸留過程ですぐにアルコールの中に溶けていきますが、水とは混ざりません。したがって、アブサンドリップで飲む場合、水を加えていくとそのオイルがとても小さな油滴を形成し、アルコールから溶け出してきます。それが、美しく白濁しているように見える理由です。これを英語では”cloudy"(クラウディー),フランス語では”louche"(ルーシュ)と呼びます。 ゆっくりゆっくりと水を注ぐことで、潜在的なハーブのフレーバーやアロマを引き出すことができますし、美しいルーシュを鑑賞することができます。ぜひ、このアブサンドリップを、バーやおうちで体験してください。
ぺルノアブサンは本物とは言えないのでしょうか?
こちらも様々な定義の仕方があります。アブサントーキョーとしての考え方を述べると、例えばスイスでは蒸留法によりつくられていないもの、着色料を使用しているものなどはアブサンと呼ぶことはできず、スイス国内への輸入や販売すら認められておりません。アブサントーキョーでは天然素材のみを使用し、昔ながらの製造方法を採用しているものを本物アブサンと考えてご紹介させていただいております。現在、日本で購入できるペルノアブサンには赤色40号、青色1号、黄色4号、香料等の化学物が添加されていますので、スイスやフランスの職人気質の小さな作り手の皆様に敬意を表する意味においても、当ショップで今のところ販売はいたしておりません。(ヨーロッパ、アメリカではペルノ社からよりオリジナルレシピに近い着色料抜きのバージョンが発売されています。)
*アブサンに関する質問がございましたら、アブサン相談室質問をするまでお気軽にどうぞ。

*このページはワームウッドソサエティを参考に記述しました。

 




ワームウッド(学名:Artemisia absinthium アルテミシア アブサンティウム)
聖書の時代から家庭の常備薬として使用されてきた。ワームウッドの語源はドイツ語の”Wermut""精神を保護するもの”の意。このハーブが精神の働きを高めると言われていることからこのような名前になったという。抗炎症、肝臓、消化管、神経系の強壮、腸内寄生虫駆除作用があるといわれる。食欲不振に効果を発揮するのでまさに食前酒の原料として、ぴったりのハーブ。


Aniseed アニスシード(学名:Pimpinellaanisum ピムピネルラ・アニスム)
種子はお菓子やカレーなどによく使用されている。リキュール、ヴェルモット、イタリアン・アペティフなどにも幅広く使われているハーブ。消化機能促進、肝臓・循環器機能保持、去痰、などの作用を持ちます。(気管支炎、喘息などに・・・


ヒソップ(学名:Hyssopus officinalis ヒソップス オフィキナリス)
旧約聖書にもよく登場する古代から存在するハーブ。解熱、去痰作用があり気管支疾患に有効。シャルトリューズにも使用されている。葉の部分を少量で豆や肉料理に使用する。精油のヒソップは使用に法規制のある国もある。